2022年8月6日土曜日

ビッグなアジと魚の小型化

 昨日は、大船に出かけた折に、駅前の仲通商店街にある鈴木水産に寄ってきました。いつもの人出に戻ってきているようで、この日は、三浦半島先端の三崎港で水揚げされたビッグサイズのアジを仕入れました。体長33cmでした。このようなアジを最近たまに見ることがあり、全体として魚が小型化しているなかで、珍しいことだなと消費者としては嬉しく思っていました。
最近の報道で、気候が温暖化すると、海水の温度上昇とCO2の増加で海水の酸性化が進み、海水の酸素量が減るそうです。さらに、温度が上がれば魚の代謝が盛んになるため、生物は海水からより多くの酸素を取り込む必要が生じるとのこと。これらの要因から、魚やプランクトンは大きくなれないので小型化する、という説があるそうです。また、エラの成長は体と比べて遅いため、海の生きものは体が大きくなるほど酸素を取り込む効率が下がり、海水温が高くなると、ある大きさ以上では酸素が足りなくなってしまうため、これまでと同じペースでは成長できなくなる(成長が遅くなる)、という説もあるようです。まあ諸説あるようですが、最近、近くの魚屋でいつも見かけるサンマ、イカ、メバル、カサゴ、メジナ、黒鯛などは確かに驚くほど小型化しています。
一方で、サバ、アジ、イワシ、サンマなどの浮遊魚は、南方種が北上しているそうです。先日も土佐のカツオが獲れなくなったことも、海中酸素量の多い北方海域に回遊範囲が変わったとの説明が紹介されていました。
今回のビッグなアジも、このような考え方からすると、多くの魚種が小型化するなかで、たまたまの南方の大きなサイズの種が北上してきたようにも解釈できると勝手に想像している次第です。これまでの経験でも、九州、沖縄でのアジ、サバ、カマスは、関東で見かける種類より大きなサイズが多いことを感じていましたので(これは、温暖化前までは酸素濃度に差がないので南方の方が成長がよい、といえるのでしょうか)。
このような小型化の中でも、小型で規格外の魚の未利用魚としての活用、練り製品などの加工品としての利用は、消費者としても応援したいと思います。
とまれ、今回の新鮮な仕入れ品は、塩焼きにして美味しくいただきました。

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