2025年2月25日火曜日

行きつけの閉店

 長く地元で行きつけの飲み屋のひとつになっていた「養老の滝 蒔田店(まいた)」が29年間の営業を3/20で終了することになったことを知りました。市営地下鉄蒔田駅前に入居するビルの取壊し計画が具体化したこととコロナ禍以降の諸物価の値上がりで経営が急速に厳しくなったことが原因だそうです。料理が美味しくて安いことが評判の店で、また店内には昭和の風景が残る店でもあり、とくに、我々高齢世代には残念で、寂しい閉店です。ここ15年くらいは、かつての職場の仲間や趣味の仲間で、間々使うことがありましたが、一見、馴染みの職場帰り客や年配の夫婦客などで、よく流行っていました。
店長によると、養老の滝は、もともと松本市で創業した企業「富士養老の滝」がルーツで、昭和31年(1956年)に横浜中区で1号店が開店し、多い時には全国で1500店程営業していたそうです。外食産業元年と言われる昭和45年(1970年)頃には、養老の滝は当時新しいスタイルの(メニューや価格を看板代わりに大きく店外に表示するなど)庶民的で若者や女性にもオープンな居酒屋で、三鷹、吉祥寺近辺で私もよく利用しました。現在営業するのは500店舗くらいとのこと。このところ養老の滝の系列店では、新しい顧客層をターゲットにした別の業態、業容の店がどんどんできて、養老の滝グループとして「養老の滝」ブランドは収束する方向にあるようです。店番号も5000番余りまでで頭打ちで(閉店しても番号は再利用しないとのこと)、ここの店番号は最終組に近い46XX番だそうです(何度か聞きましたがXXは遂に憶えられませんでした)。
ここでも、ひとつの時代の移り変わりを感じさせられます。
因みに、蒔田は地下鉄車両の地上からの進入口だったそうです。


昭和40年代の懐かしい風景が貼り出されて
います。ここは古いポスタや掲示物が多いのが
持ち味でもあります。店長によると希少品
だそうです。

店長の制服も長く変わらずでした。背中の
メッセージ「一杯飲んで夢を見て、二杯飲んで
夢を語り、三杯飲んで夢の中…」も懐かしさを
含め親しみが持てます。若き明治天皇を中心に
した維新の名士達の集合写真(左上)や日活の
ダイヤモンドラインの写真(右上)も、店長の
好みで長く気儘に掲示されています。

レジに小さく閉店が掲示されていました。

養老の滝 蒔田店

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