2022年11月23日水曜日

大雄山最乗寺の紅葉

 11/22には、神奈川県の最西端の南足柄市にある大雄山最乗寺(通称「道了尊」、曹洞宗)の紅葉を観てきました。応永元年(1394年)に、了庵禅師がここを建立する際に、弟子の山伏道了(相模坊道了尊者、どうりょう)が1日で京都の三井寺から駆け付けて、得意な土木工事で活躍し500人力の貢献したそうです。その後には、以下のような天狗伝説が残されました。
了庵禅師が75歳で亡くなられた翌日に、道了さん「妙覚道了尊者」は「私の役目は終わったので、これからは天狗に変身して永遠に、お寺とお参りに来た皆さんをお守りをする」と宣言して、白い大きな狐にのり、雷が轟くなか山奥に入って行った、とか。
こんなことから、今も、道了さんはここの守護神「道了大権現」として妙覚宝殿に祀られ、最乗寺は通称「道了尊」とも呼ばれているようです。広い境内の山中では、天狗像や天狗の一本歯の高下駄の置物を随所で見かけました。天狗には、赤い顔、鼻が高い、山伏の姿、脊中に羽がある「大天狗」と鼻が鳥のような顔の「カラス天狗」があるのだそうです。
紅葉も見頃で、山中のモミジは深紅でとくに日差しの中で映えます。この日は、丁度、最乗寺の山主の25年ぶりの交替の儀式「晋山式」の日だそうで、本堂周辺では多くの坊さんを見かけました。奥の院の係の方によると、この日は、「寺の大行事が行われる程の紅葉の最盛期」だったようです。晋山式の模様を外からもテレビモニタで誰でも視聴できるのは、今流です。
目についたのは、境内や周辺に立つ多くの講(法話の勉強会)の記念碑です。全国で講が組織され、たまに講として参拝する、最乗寺はそんな庶民の霊場として信仰を集めていたようです。
ここは、小田原駅から大雄山線で25分、終着の大雄山駅からバスで25分の所にあります。バスは、途中「丸太の森」を経由しました。「丸太の森」は子供たちが小さい時に、ここの酒匂川支線沿いの河原でよく夏のキャンプをしたところで、懐かしく思いました。
この日は、12,000歩コースでした。急な斜面の山散歩道は少々こたえました。


階段奥は最乗寺書院

不動堂と洗心の滝


600年前に開山した了庵禅師が75歳の生涯を
終えられた翌日、弟子の道了が化身したと
伝わる天狗(「大天狗」)


本堂では新山主就任披露の晋山式最中でした


奥の院までの最後のきつい階段。両側に
大天狗(左)とカラス天狗が迎えます

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