先日3/4、散歩途中で寄り道をして、近くのTOHOシネマ上大岡で「ウェストサイドストーリー」(2021年制作)を観てきました。
1961年制作の「ウェストサイド物語」のリメイクだそうですから、60年振りに観たことになります。当時、映画や演劇に詳しい友人から話を聞き、ミュージカルもよくわからないままに舞鶴にあった洋画専門の映画館でみた記憶があります。当時の映画館は入れ替えなしでしたので(2階には畳席もありました)居座って2度は見たように覚えています。中学2年の頃でしたが、当時この映画の挿入歌が評判で人気がありましたから、それを目当てに出かけたと思います。前作の印象が強かったこともあり、今作をみて、いくつか気の付いたところがありました。
・前作はミュージカルの舞台での歌や踊りがそのまま映画になったような印象でしたが、今作では、ニューヨーク・マンハッタンのウェストサイドで再開発のために取り壊されるビルの解体工事現場の特撮映像、移住者の寄せ集まるスラム街でのビル間を跨ぐ洗濯物干しの情景や体育館でのダンスパーティ会場のシーンなど、今流に加工・編集されたデジタル映像の映画として、様々の視点から立体的に動きを存分に伝える映像が印象に残りました。
・上記にもよりますが、歌や踊りが中心のミュージカル映画というよりも、一般の映画のところどころに歌や踊りが挿入されたという感じでした。前作でのジョージ・チャキリス(プエルトリコ系移民の不良少年グループ「シャークス」のリーダ ベルナルド役でした)の人間離れしたような踊りの印象が強かったからかも知れません。
・前作当時には、米国での移民グループ間が対立する中で、公園利用の勢力を争うグループ間でありながらの恋物語(「シャークス」リーダ ベルナルドの妹マリア(前作ではナタリ・ウッドが演じました)とポーランド系移民の不良少年グループ「ジェッツ」の元リーダのトニー(前作ではリチャード・ベイマーでした)が主役です)と悲劇的な結末、という映画でした。今作を見ながら、このような限られた場所での移民族間の対立が、この60年で様相が大きく変わり、民族間、世代・様々なコミュニティ間、国の間での分断として瞬く間に当時より格段に拡大し、日本社会はもちろん、米国内、さらには大国間の争いに及んでいる、とあらためて強く感じました。不幸にも今進んでいるウクライナ戦争は尚更です。
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