2022年5月15日日曜日

キビレと「Codaーあいのうたー」

 この日は、梅雨入りを思わせる曇り空が少々明るくなってきましたので、近くの大岡川沿いを、春には良い桜が見られる長者橋から太田橋に向けて散歩しました(このブログでは20220401の記事「日ノ出町での花見風景」にもアップしています)。太田橋の麓で中学生3人が釣りをしていましたので、何を狙っているかなど話しかけていたところ、突然引きがありウグイと思っていたところキビレが釣れたと大騒ぎでした。エサはエビだそうで結構いいサイズです。調べてみると、黒鯛の子どものチヌでもないようで関西ではキチヌともいうそうです。比較的暖かい内湾、汽水域に生息し、ときどき河川を遡上することもあり「川鯛」とも呼ばれる美味な魚だとか。太田橋も海岸線から数Km遡上した汽水域になります。最近の海水温度の上昇で関東でも漁獲が増えているようで、千葉ではアサリ漁に影響がでているとか。中学生の話では、最近この近くでよくキビレが釣れると釣仲間では評判とのこと。身近な川でもこんな大物が釣れること、これもキッカケにして若い世代に釣りファン、魚ファンが増えてほしいものです。

この日は、その後寄り道をして、行きつけのミニシアタ「ジャックアンドベティ」で、最近アカデミー賞作品賞の受賞で話題の映画「Codaーあいのうたー」を観てきました。いまも満席の半分に人数制限をしているようでした(観客側から見ると快適ですが経営側からは大変です)。題名の「Coda(Child of Deaf Adults:耳の聴こえない親をもつ子供の意)」は、音楽記号CODA(下記にも引用しています。「末尾」「最後部」という意味で、楽曲や楽章の終り、曲中の大段落の締めを表すそうです)から「新たな章の始まり」の意味もこめているとのこと。漁業を営む耳の聴こえない両親、漁師を継いだ兄の家族のもとに、健聴者として生まれた高校生の娘が巣立つ物語でした。娘は、家庭での疎外感、世間からの疎外感、家族と社会との通訳という生まれながらの重い役割やプレッシャーに悩みながら暮らす中で、個性的な先生に見出されて歌唱への道を見つけて、反対だった家族の理解を得る工夫をしながら名門校への進学を決めて、家族を離れます。また、兄は、これまで大手卸企業に買いたたかれていた魚穫を地元の漁師仲間で魚卸の協同組織を苦労して立ち上げ、兄妹、家族それぞれの夢に向かって歩み始める、という、米国流ダイバーシティの前向きに成功した側面をうかがわせる陽気で味のある映画でした。キャスティングでも、実際の耳が聴こえない俳優を使って、聾家庭の生活での苦楽、漁場での緊急通報の聞き逃しによる事故未遂、手話のやりとりや通訳、手話に翻訳しながらの歌唱、などで迫真の演技が印象に残りました。

この日は、8,800歩コースでした。


確かに腹鰭、尻鰭、尾鰭が黄色いキビレ(黄鰭)です。
また、いまはタモもビニール製です。


CODA 楽譜記号

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