2024年9月4日水曜日

ニシンの三五八漬け

 9/1に大船でのスケッチ教室からの帰りに、駅前の仲通り商店街に立ち寄りました。
いつも通りに鈴木水産に向かうと、このところの2週間程の改装工事を経て、たまたま、この日から新装開店セール中で、店舗が広く綺麗になっていました。
この日、目を引いたのが、ニシンの「三五八漬け」(さごはちづけ)でした。「三五八」は、漬床に塩、米麹、米をそれぞれ容量で3:5:8の割合で使うことに由来するそうです
私が「三五八漬け」を知ったのは、50年ほど前の岩手県北上市横川目にあった親戚の小さな雑貨店ででした。ビニールの小さな米袋のような商品に「三五八」と書かれた三五八漬けの素が商品棚に置かれていました。聞くと、地元では、それを水で戻して、野菜や魚を漬けて家庭での保存食としている、とのことでした。糠漬けとはまたかわった、あっさりしたコメの風味が印象に残りました。(注)
その後、何度か秋田に行く機会があり、当時、冬場にはハタハタをよく食べます。店頭に出るハタハタは殆どが三五八漬けでしたし、塩魚汁(しょっつる)鍋に入れるハタハタも軽く三五八漬けにしたものを使うと聞きました。そのためにハタハタの卵「ブリコ」は異常にコリコリしています。
今回、ニシンの三五八漬けは私にははじめてでしたが、ボリュームもありなかなか美味で、しっかりと三五八の味でした。
この日、途中のお宅の庭では、白から紫に変色しつつあるムラサキシキブを見かけました。今年は、この名を大河ドラマに絡んでなにかとよく耳にします。ムラサキシキブから見れば当たり年でしょうか。
先日の台風10号通過後は急に秋めいてきました。二十四節季では、もう「白露」です。
この日は、7,800歩コースでした。

(注)三五八漬けは、秋田で郷土料理として親しまれ、野菜漬けのほか肉や魚、煮物、鍋物にも使われます。スーパーなどで市販されており、飲食店でも提供されています。代表的なものがハタハタの三五八漬けで、漁港のある沿岸部で多く作られているそうです。ハタハタの卵「ブリコ」の由来は、三五八漬けを始めとする漬物にしたハタハタでは卵が噛み切れないほど固くなるためだという説があります。
また、三五八漬けは平成に入ってブームを起こした塩麹の起源とされるそうで、塩麹は塩と麹と水で作り、米を入れないという違いがあるものの利用方法はほぼ同じとか。

0 件のコメント:

コメントを投稿

旧新橋停車場 鉄道歴史展示室

 6/24にはある株主総会に出るため赤坂見附にでかけ、その帰路に、気になっていた新橋汐留にある「旧新橋停車場 鉄道歴史展示室」に立ち寄りました。先日新橋に来た時には行きそびれた処です(注)。 日本の鉄道発祥の地 汐留にあるミニ博物館で、1872年に開業した日本初の鉄道ターミナル「...