2026年8月10日月曜日

路上のアブラゼミとクマゼミ

 8/9には、最寄りのバス停に行く途中で歩道に仰向けに落ちたアブラゼミを見かけました。よく7年間土中で成長し地上で鳴くのは7日間、と言われます。地上でも子孫を残すとこのように生涯を終えるそうです。例年この時期によく見かける光景ですが、今年はいつもよりアブラゼミの声を聞くことが少なかったように感じます。
先日も報道で知りましたが、近年都市部でのアブラゼミは減少傾向にあり、暑さに強いクマゼミに勢力圏が移行しつつある、そうです。 (詳しくは(注)参照)
故郷の舞鶴で子供の頃にはアブラゼミに比べてクマゼミは珍しく、希少な存在でした。クマゼミは体格もよく透明の羽で、なんとなく風格を感じ、子供ながらに獲るのが憧れでした。林の中でよく通る鳴き声を聞くといつも虫取網の届かないはるか高いところに悠々ととまっている「高嶺の蝉」でもありました。たまに獲れた時には子供仲間でも自慢のタネだったように覚えています。
虫の世界でも近年の天候や人間の生活スタイルの変化などの影響で勢力図が変わってきているようです。アブラゼミからみると虫騒がせで、はた迷惑な話かもしれません。
また、山中の大動物の世界だけでなく小さな蝉の世界でも、と思えてくるのも世相でしょうか。


役割を終えたアブラゼミの最期

(注)今年の関東でアブラゼミが少なく感じられる背景について(関連HPの記事を引用・編集)

関東の都市部でアブラゼミが少なく感じられるのは、都市部で続いている長期的な減少傾向の延長線上にある現象で、2026年の関東でも同様の傾向が確認されています。主な原因は 都市の乾燥・高温化(ヒートアイランド化) と クマゼミの分布拡大 による勢力図の変化です。

・アブラゼミが減っている理由(関東の都市部)
1. 都市の乾燥化
アブラゼミの幼虫は湿った土壌を好みますが、都市部ではアスファルト化で雨水が浸透しない公園の土壌が踏み固められ乾燥するこれにより幼虫が生育しにくくなり、都市部での減少が顕著になっています。
2. 猛暑・ヒートアイランド化
アブラゼミは極端な高温に強くなく、真夏の日中は鳴き止む性質があります。近年の都市部の高温化は、アブラゼミにとって過酷な環境となり、個体数減少の要因になっています。
3. 人工光による夜間活動の乱れ
東京都・神奈川県の調査では、都市部のアブラゼミが夜間にも鳴き続ける例が確認されています。
これは人工光による体内時計の乱れで、繁殖行動に影響している可能性があります。

・クマゼミによる主役交代の理由
1. 関東でのクマゼミ増加推移
ウェザーニュースのここ10年のデータでは、神奈川:+8.6% 東京:+5.9% 千葉:+5.5% 茨城:+4.1%と、クマゼミの存在感が着実に増加しています。
2. 植栽移動による幼虫の移動繁殖
クマゼミは自力で移動できるのは半径約1.2km程度で広範囲を移動できません。しかし街路樹の移植の際に、根に付いた幼虫が一緒に運ばれることで分布が急拡大したと考えられています。
3. 都市環境への適応力の高さ
クマゼミの幼虫は体が大きく力が強いため、硬い・乾燥した地面でも地上に出られる都市環境に適応しやすい、という特性があります。

・まとめて
今年(2026年)の関東でアブラゼミが鳴くのを少なく感じられることは多く、都市部ではアブラゼミの減少傾向が長年続います。2026年も気温が高く、初鳴き時期が早まるなど気温の影響が強い年クマゼミの存在感が増し、相対的にアブラゼミが少なくなっています。また夜間の人工光による行動変化も都市部で観察されています。

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