近くの京浜急行金沢八景駅の山側すぐ奥に古風な苔の生えた藁葺(わらぶき)屋根の民家があることを、以前にここが通勤ルートでの通過駅になっていた頃から気になっていました。最近は長く工事をしているなと思っていたところ、この4月22日に、金沢八景権現山公園内の旧円通寺客殿として市民に公開されました。
江戸時代初期にこの地に東照宮が創建され、同じ頃に東照宮を管理する別当寺として円通寺が建てられました。江戸時代後期に、東照宮を詣でる人をもてなすために境内に円通寺客殿が建てられたそうです。その後、1868年の神仏分離令により円通寺が廃寺になってからは、円通寺最後の住職であった木村氏が還俗し、客殿を住居として使用し保存されてきました。平成27年(2015年)に、木村家が客殿の資産を横浜市に寄贈され、発掘調査、復元が進められ、今回の公開となったそうです。本格的な茅葺屋根も復元され、屋内の釘隠しには葵の御紋も随所にみられます。1年に2回は、藁葺屋根を害虫や腐蝕から守るため油性コーティングをする藁蒸(わらむし)も行われるそうです。
感心したのは、入口の案内板にある旧客殿の写真の精緻さです。明治5年(1872年)以前に、オーストリア=ハンガリー帝国の東アジア遠征隊が近くの海沿いにある瀬戸神社(このブログでも20211017に関連する記事をアップしたことがありました)の鳥居から円通寺客殿を撮影した写真がオーストリアの博物館に残っているとのこと。その正確な記録性には驚きです。
一巡しましたが、高台からは平潟湾も望め、駅からも至近で、客殿の藁葺屋根の重量感、客殿内装もうまく復元されており、八景での新しい歴史スポットになるように思いました。
一方で、これで、1昨年のシーサイドラインと京浜急行が直結した再開発と合わせて、金沢八景駅周辺は海岸側も山側も整備され大きく変わり、昭和の名残(海岸側が賑やかな飲み屋街でした)はすっかりなくなってしまい寂しい思いもします。
この日は、9,200歩コースでした。
2022年4月30日土曜日
金沢八景権現山公園の旧円通寺客殿
2022年4月25日月曜日
亀戸天神社の藤棚
先日4/23には、西千葉で用があり、終了後16時半頃に帰路途中の総武線亀戸駅(かめいど)で降り、急ぎ足で、藤の頃の亀戸天神社を訪ねました。博多の太宰府天満宮に対して東の宰府として「東宰府天満宮」と呼ばれてきた「東の天神様」で、境内の梅や藤がよく知られています。藤棚の見どころとしてよく耳にはしていましたが、今回、この頃の亀戸天神社は初めてでした。時期としてはやや満開は過ぎている様子でしたが場所により見頃のところもあり、池と映る藤棚は十分に見応えがありました。亀戸天神では、船橋屋の葛餅も土産物として評判です。今回、亀戸天神入口のすぐそばにある船橋屋本店にも立ち寄りましたが、客の長い行列ができていました。270年前に船橋で創業し、その後ここ亀戸に移ってからくず餅の商売を始めたそうで、店頭や本店内装に大江戸の情緒を感じます。帰りに亀戸駅から隣に座った方も、同じ船橋屋の土産袋を持っておられてお互い苦笑いでした。
この日は、西千葉往復を含め13,500歩コースでした。
2022年4月24日日曜日
白旗神社の弁慶藤
昨日4/24に、藤では地元で評判の白旗神社(しろはた)@藤沢市をはじめて訪ねました。
白旗神社は、旧東海道の藤沢宿区域の一角にあり、小田急江ノ島線の藤沢駅から新宿方面最初の駅の藤沢本町から歩いて10分ほどのところにあります。伝承によると、1189年に、平泉で自害した源義経と弁慶の首が鎌倉に送られ、鎌倉の腰越の宿で首実検が行われました。ところが、その夜の間に、二つの首は、白旗川を上り、この地に辿り着いたとか。それを聞いた頼朝が、白旗は源氏の旗印であることから、ここを白旗神社と呼ぶように指示したそうです。
それに因んで、境内には義経藤(白藤)と弁慶藤(よくみかける紫の藤です)が植えられてあり、この日は弁慶藤が開花したところでした。義経藤は1週間ほど開花が遅いそうです。この時たまたま、氏子さん達が鯉のぼりを立てる準備をしていました。
ここで藤を世話する方の話によると、藤の開花期間は短く、大きな花の房だと上の部分が満開の頃にも下は蕾で、下が開花すると上はしぼみ始めるそうです。この日は、上半分程が満開で下はまだ蕾でした。
ここは、自宅から1時間弱圏内で、この日は週末でしたが、午後には雨が降る予報だったせいでしょうか、人出も少なくゆったりした藤めぐりの10,100歩コースでした。
2022年4月22日金曜日
藤とつつじ
いつも定番の散歩コースを回ってきました。当地では染井吉野のあとの枝垂れ桜や八重桜も季節を終え、周りも初夏に向かっています。
途中の藤棚にも藤の花の房がたれはじめ、花も白っぽさが藤色に染まってきます。サツキやつつじも紫、ピンク、深紅と賑やかで、今が旬です。
今日は、8,200歩コースでした。
2022年4月21日木曜日
写真展の案内ハガキ
6/17〜22に、属する写真仲間の会「楽写会」で写真展を大崎駅前のO(オー)美術館で計画しています。作品選定、プリントの色校正の段取り、などの準備を進めています。先日、下記のような案内用のハガキができたと連絡がありました。
昨年も今頃、コロナ禍のなかで開催するかどうか、開催するとするとコロナ対策をどこまでして開催するか、など議論をして、開催した経緯があります。案内ハガキをどこまで出すかも悩みましたが、思い切って絞ったことを思い出します。
今年は、感染対策は講ずるものの、広い会場ですので、大分心配は緩和されます。
近くに来られる折には、立ち寄っていただければ有難く思います。
2022年4月18日月曜日
三渓園も見頃
先日、三渓園も見頃と聞き、曇天の夕方に駆け足で訪ねました。
この時期の三渓園は初めてでしたが、地元ではファンも多く評判です。桜はやや散り始めていましたが、明治期の日本庭園とここの桜がよく合っているように思いました。夜にはライトアップされるようです。三渓園の由来についてはこのブログの2/4の記事「三渓園での観梅」にも記しています。
この日は、10,800歩コースでした。
2022年4月17日日曜日
新宿御苑と渋谷桜道
先日4/2には、以前の会社のOB会が渋谷であり、その前後に近くの新宿御苑とかつて通勤ルートだった渋谷桜道をしばらく振りにたずねました。
新宿御苑は、コロナ対策のため入場時間指定の予約制で人数制限をしていました。そのためか、以前この時期に来た時に比べて休日にしても人出が少なく、ゆっくりと内覧できました。ここはもと内藤家の江戸屋敷だったとか。明治になって農業試験場になり、明治末期(1906年)に皇室苑地にかわり、戦後昭和24年(1949年)に国民公園として開放されたそうです。環境省管轄の「国民公園」というジャンルがあることをあらためて知りました。中央の風景式庭園ゾーンや南側の日本庭園ゾーンでは広々とした敷地に伸び伸びと育った桜の見応えのある風景が観られます。剪定もよくされて、丸々と高く枝を張った樹形や地や水面を這うような枝振りに、もともと山の木だったという桜木の醍醐味を感じます。この3/28には属する写真仲間の会「楽写会」でここに集まって撮影会をする予定でしたがコロナ禍で中止になり、個人で場所を選んで適宜済ませることになったところです。
渋谷桜道は渋谷駅南口西側の歓楽街の中にあり桜が丘に通じる200mほどの桜並木ですが、桜まつり中で雰囲気は変わらず入口には商店街各店名入りの桜色の提灯棚が立ち街中の花見が楽しめます。以前には、花見を名目にしてよく飲み会をこの界隈で深夜まで楽しんだことを思い出します。
この日は、13,400歩コースでした。この距離は少々疲れます。
2022年4月14日木曜日
長谷寺の地蔵と鯉
先日4/5には、八幡宮参拝のあと、好天で散歩日和でしたので少々足を伸ばして鎌倉市の南西部にある長谷寺を久々に訪ねました。ここは山の麓の立地で(鎌倉にはこのような立地の寺社が多いですが)、境内の経蔵「転輪蔵」の奥にある斜面に咲くアジサイが評判の寺です。この時期、桜もなかなかです。境内の縁結び地蔵(境内に3か所あることを知りました)や水子供養のための千躰観音、散った桜の花びらが浮かぶ池で鯉がおしゃべりするような様子などが印象的でした。帰りには、最寄りの江ノ電由比ヶ浜駅に出る途中にある鎌倉文学館にも初めて立ち寄りました。丁度「作家のコレクション展」が開催中でしたが、昨今の鎌倉文士の多彩さに驚きです。ここはバラの季節もよさそうです。
この日は、8,800歩コースでした。
棉の双葉
今年は5月10日頃に庭先に種子を植えた棉(わた)の木が、5月末には芽を出し双葉の形をしてきました。昨年収獲した綿花を1昼夜温水につけて綿から取り出した種子を使います。 発芽率は1〜2割で限られた種子しか芽吹きません。ようやく双葉になればなったでだんご虫でしょうか若葉を侵食します...
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長く地元で行きつけの飲み屋のひとつになっていた「養老の滝 蒔田店(まいた)」が29年間の営業を3/20で終了することになったことを知りました。市営地下鉄蒔田駅前に入居するビルの取壊し計画が具体化したこととコロナ禍以降の諸物価の値上がりで経営が急速に厳しくなったことが原因だそうで...
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3月央の取り壊し工事に先立って舞鶴実家に残された遺品類について、最後の整理を進めています。 その中でユニークなのが私製本の「水兵さんの遠洋航海 ー日露戦争直後のある青春ー」の大量の原稿です。 1978年(昭和53年)に、父が祖父の海軍舞鶴海兵団従軍中の日誌を13年かけて清書し、...
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大阪を発つ 6/12には、中之島のNCBホテルを早めに出て、大阪でいまアジサイが評判と聞いた鶴見緑地公園に立ち寄りました。京阪中之島駅から京橋に出て大阪メトロ長堀鶴見緑地線で鶴見緑地駅まで行くと、ここはその駅前近くにあります。大阪市の東側で鶴見区と守口市にまたがるとか。鶴見緑地は...