8/28に最寄りのJR洋光台駅に出たときに、駅舎内にある生け花台に、見慣れないお知らせが置かれていました。内容は、「洋光台の駅ができて1年後、お花をここに活けはじめました。駅は、いつも賑しく、朝昼晩と人々を迎えてくれる場所です。思えば、あっという間の五十年、皆様の励ましを得て楽しく花を活けてまいりました。どうもありがとうございました。行ってらっしゃい お帰りなさい。」ということでした。さりげなく気持ちをこめた、なかなかの名文かと思います。
洋光台駅ができたのは1970年(昭和45年)3月でしたから、ここでの生け花の展示を1971年から53年間続けてこられ、今年8月で一区切りをつけられたようです。
私が、洋光台近くの社宅に引っ越してきたのが1975年でしたので、その頃から季節の花をうまく取り入れた生け花に、俳句を添えて展示されてこられたのを、長く(途中に転勤はありましたが)ここを通りかかるたびに横目で見てきたことになります。
これまでも、展示の準備として同門の方(小原流とのこと)でしょうか何人かで花材をセットされていたのを見かけましたし、何度かは、写真を撮らせてもらったこともありました。そのひとつが、下記のユリの生け花の写真です。
そこに2通の紙袋もおいてあり、多分地元のファンが感謝の気持ちを表しておられるのではないかと思います。
私からも、あらためて、50年余りの活動の継続に敬意を表し、長く通りかかってきた一人として、雑然とした洋光台駅の駅舎内に、さり気なく清涼感を、そして、穏やかな心の休まる一時を添えていただいたことに、心より感謝したいと思います。
ここで、一句、
駅舎にて挿花見納め鰯雲