12/28には、帰省の帰路、50余年ぶりに京都タワーの展望台に昇ってきました。丁度、1964年12月28日に展望台の操業を開始しこの日60周年を迎えた記念イベント中で混み合っていました。2024年4月から京都タワーは「ニデック京都タワー」に名称変更となり、いま元気な日本電産(Nidec)さんが命名権を取得されたようです。
イベントで印象に残ったのは、20m程にもなる詳細な年表と開業当日の京都新聞紙面の展示でした。ついつい立ち止まって新聞をすっかり読み込んでしまいました。設計は、当時の京大建築学教室棚橋研究室が担当し、施工は大林組でした。数年かけて塔身の構造設計、耐震実験、風洞実験、溶接実験が行われたようです。構造は応力外皮構造(銅板製円筒型構造)というそうで、東京タワーや横浜のマリーンタワーのように塔身を骨格で支え露出するのではなく、船、飛行機、動物ではカニやエビのように外の「殻」で支える構造を採ったそうです。塔身は高さ2.7mの円筒のシリンダーを重ねるような造りで、躍動する流動美と東洋的な美しさを表現でき、当時としては斬新な構造でした。この選択には、古都京都の持つ深みと慰みの感覚と明日の京都を象徴するダイナミックな美しさを併せ持つ、なめらかな造形を模索した結果だそうです。これまで女性的でイスラム寺院的なデザインだなと感じていましたが、遅まきながら、建設当時の背景、考え方と意気込みがあらためてわかりました。また、9階のビルの上の100mの塔を建てる構造物の強度と重量について風速90mの耐風設計が地盤(ジャリ層とか)の固さを含めて周到に行われ、工事監理では、結果的に100万時間無事故だったとのこと、この意味でも感心しました。
また、展示紙面には、タワー建設に賛否激論があったことを振り返り、湯浅八郎氏の当時としての総括的なメッセージが寄せられています。(タワーを)建てないよりは、建てて世の中の動きに合わせて活用したほうがよい、という言説は、当時ではリスクもあり難しい判断だったと思いますが、激動の60年が経ち、結果的には、この場合には当たっていたように思いました。還暦を迎え様々な変化を受け入れた貫禄とでもいうのでしょうか。
展望室(標高100m。塔は131m)からの景観は、まさに360°で京都を見渡せ圧巻でした。とくに、ここは、東本願寺がタワーのすぐ下を通る烏丸通りを押し曲げていることがよくわかるポジションです。これを見て50余年前にも見た風景だったことを思い出しました。
塔の下は9階建てのビルですが、内には、ホテル、レストラン、旅行案内センタ、京都の食・土産・体験ができるフロアがあります。大変に混雑しており、しっかりと国際文化観光都市の公的なセンタとしての役割を果たしているようです。また、外国人観光客は、京都を観光する前に、ここから全体を俯瞰したいという心理はあるようにも思います(日本人は国内観光ではそれほどではありませんが)。これからは、京都での乗り換え時間には、京都駅ビルばかりでなく、ここも利用したいと思います。
観終わって、帰省客で混み合う新幹線で新横浜に向かいましたが、逆コースだったからでしょうか、たまたまひかり自由席で京都から座れました。
この日は、6,500歩コースでした。が、眼だけでは京都を短時間で一周したような気がしました。
2024年12月28日土曜日
50余年ぶりに京都タワーの展望室から
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