5/18には、近くの横浜市立こども植物園のバラ園と丁度園内で開催中の「さつき盆栽展」を観てきました。バラ園は前日の風雨でかなり花弁は散っていましたが、係(注1)の方によると、花のまだ元気な部分、これから咲く部分が残ったようで、ある意味では掃除された面もあるそうです。なかなかうまい言い方があるものだと思いました。とまれ、園内では、まだまだ見応えがある植栽が並び、匂いも格別でした。
管理棟で開催中の「さつき盆栽展」は、地元の「横浜さつき愛好会」の方々の力の入った企画でした。たまたま会場で丁寧に説明してもらった方が、盆栽の鉢の前に添える草を育てた小さな鉢「下草(したくさ)」(注2)の愛好家の方で、いろいろと教えてもらってきました。主役の盆栽の引き立て役だそうで、目立ちそうで目立たないのが下草には丁度良いそうです。なんとも微妙なバランス感覚でわび、さびに近いのかもしれません。茶会や書道展などにも出品されるそうで、下草それだけでも展示会があるほど、種類も多く、育て方も様々で、日々の丹念な世話が端的に表れて面白い趣味だそうです。盆栽が比較的乾燥した風情ですので、下草は対照的に水分を含んだ潤った感じのものが多いようです。やはり、盆栽は男性の、下草は女性の愛好家が多いとか。メインの盆栽をまずは単独で楽しむのは勿論ですが、メインと脇役の下草の取り合わせも盆栽の魅力、楽しみ方の一つとのこと。松や紅葉の盆栽を多く見てきましたので、盆梅とともに、華やかなさつきの盆栽もまた一興です。
バラとサツキ盆栽の協演は、ただ、両方ともいまが旬で、たまたま時期が同じだっただけとのこと。
ここで、一句、
バラ園の花弁散らす青時雨
下草に引き立てられしさつきかな
えごの花下向き顔の残りけり
こども植物園には、京急井土ヶ谷駅から市営バスで15分行くと入口まで行けます。
この日は、7,700歩コースでした。
因みに、昨年5月にも、ここを訪ねて下記のような記事を当ブログにアップしていました。
(注1)指定管理者の公益財団法人横浜市緑の協会の方でした。こういう施設はこのケースが多いようです。
(注2)下草
盆栽に添えられる草の鉢は「下草(したくさ)」と呼ばれます。これは、盆栽の主役である樹木を引き立てるための名脇役として配置されるものです。下草は単独で鑑賞することもありますが、一般的には盆栽や掛け軸、水石などと組み合わせて飾られます。
その目的は、盆栽の世界観をより豊かにし、自然の風景を縮景として表現することにあります。例えば、山野草やシダ類などが使われることが多く、季節感を演出したり、盆栽の樹木との調和を生み出したりする役割を果たします。また、床の間に飾る際には、掛け軸や添え物との調和も求められるため、全体のバランスを考えて配置されます。(関連HPから引用・編集)
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