6/25には、今は信州須坂に住んでおられる先輩に同行して「生誕100年 ドナルド・キーン展ー日本文化への一筋の道ー」を、港の見える丘公園南端にある県立神奈川近代文学館に訪ねました。生い立ちから生前最後のインタビューまで丁寧に一生を綴る展示会でした。大学卒業後(成績優秀で学費、留学費全て奨学金だったそうです)従軍を経て、当時の英語圏での日本文学論と現実との違いの大きさに動かされ日本文学の国際化を目指す決意をした心境や外国人として初めて「日本文学史」を書くときの予想される反発との葛藤、東日本大震災を機に日本国籍を取得され「キーン ドナルド」(通称 鬼怒鳴門)となられた経緯など、当時の手紙などのやり取りを通じて示されており、興味をそそられました。英語、日本語の著作の多さも圧倒的で、日本文学への傾倒ぶりが伝わってきます。2008年には、外国人として初めて文化勲章も受賞されていました。就中、当時の文学者との交流が面白く、川端康成、谷崎潤一郎、大岡昇平、三島由紀夫、安部公房、司馬遼太郎、鶴見俊輔、小田 実、他との手紙のやりとりが直筆で披露されており、キーンさんの日本語の達筆さとともに、多くの作家の肉筆もみられ目新しく感じました。また、新潟に養子のキーン誠己さんがおられることも知りました。コンパクトですがなかなか収穫の多い充実の展示会でした。
この日は、14,800歩コースでした。
山下公園と神奈川近代文学館を結ぶ霧笛橋
霧笛橋_神奈川近代文学館内の喫茶
「芸亭(うんてい)茶房」から2019.5
0 件のコメント:
コメントを投稿