2026年6月25日木曜日

目黒の自然教育園

 6/23には、午前中にある会社の株主総会に出席した後、目黒の街中にある国立科学博物館附属自然教育園(注)に立ち寄りました。
以前に近くの五反田に通っていた頃、ここでハンゲショウ(半夏生。半化粧、片白草とも)などのこの時期の野草が多くみられると聞いて、半信半疑でここを訪ね、 確かに大都市ながらも自然な環境が残され多くの野草が自生しているのを見て驚いた記憶がありました。
前回訪ねたのは10数年前のことでしたが、最近では道端の野草にも人手の入らない自然さに惹かれはじめたこともあり、たまたま、この梅雨時にここの今はどうなっているだろうかと思い起こし、この日午後に立ち寄ってみた次第です。
栽培に手を入れない園の面影はそのままで、自然のままの植生が残されていました。逆に目当の野草を探すのも、観客が自分でありそうなところを特定し探し回りますので、苦労します。
今回、資料ではじめて知りましたが、ここの敷地内の全てが1949年に天然記念物及び史跡に指定されているそうです。いまも大部分が非公開地域で、人の影響をできるだけ排除して、自然の生態系を丸ごと保存し、都会の森林がどのように変化しているかを見守っているとのこと。よく見かける大学付属の植物園や野草園などとはまた主旨が異なるようです。
時期をみて、季節の野草を観にまた訪ねようと思います。園内の「路傍植物園」などは私には格好です。
ここで、一句、

自然園水辺をともす半夏生
木漏れ日を集めて白し半夏生


ノカンゾウ(ユウスゲ(夕菅)とも呼ばれます)。
一日で咲き終わり翌朝には別の花を咲かせます。

チダケサシ(茅茸刺)も

湿地にはコウホネ(河骨)も見かけました。
黄色い椀形の花の開花には少々早かった
ようです。

ねじれて今頃花を付けるネジバナもやっと
見つけました。

シオカラトンボも

ひめがま。園内ではきめ細かく
植物名がこのように表示されています。

イヌヌマトラノオ

カヤキリ(クビキリギス)もひと休みのようです。

目当てのひとつのハンゲショウ
(半夏生、半化粧)  もなんとか
見つかりました。確かに人手が
入った様子はありません。
クロアゲハも水辺で幾つか見かけました。

ひょうたん池。ここも手入れがされていない
様子です。緑の映り込みが独特です。
ミソハギ(盆花)。私には懐かしい野草です。
管理棟で見かけたツミの剥製。ツミは散歩中にも
バードウォッチングで人気の対象としてよく耳に
します(先日も町田の薬師池近くで見かけました)。
日本で見られる猛禽類の中で最も小型のタカで、
都市部でも見られる身近な猛禽だそうです。
ここにもいるのでしょうか。この日もここの
池の傍で鳥見族を見かけました。

教育管理棟と入口

(注)国立科学博物館附属自然教育園について(関連HPから引用・編集)

目黒駅(品川区・港区の境界近く)から徒歩圏内にある「国立科学博物館附属自然教育園」は、大都市・東京の真ん中にありながら、奇跡的に手つかずの豊かな生態系が残されている場所です。


1. 自然教育園の歴史

この土地が今日まで豊かな自然を保てたのは、数百年にわたり一般の立ち入りが制限され、開発から守られてきた歴史があるためです。

  • 室町時代(豪族の館):

    「白金長者」と呼ばれた豪族 太田新六郎がこの地に館を構えたと伝えられており、現在も園内にその当時の「土塁(どるい)」の跡が残っています。

  • 江戸時代(大名屋敷):

    水戸黄門(徳川光圀)の兄にあたる、高松藩主・松平頼重の下屋敷(別邸)となりました。

  • 明治〜大正時代(軍の施設から御料地へ):

    明治時代には陸海軍の「火薬庫」となり、一般人の立入りが厳しく制限されました。
    大正時代(1917年)には宮内省の管轄となり、「白金御料地(皇室の所有地)」となりました。

  • 戦後〜現在(天然記念物・史跡へ):

    1949年(昭和24年)に、歴史的・学術的な価値の高さから、敷地全体が国の「天然記念物及び史跡」に指定され、一般公開が始まりました。1962年からは国立科学博物館の附属施設となっています。
    戦後には、住民の中心としてここの保存について高速道路やホテルの建設計画と調整することもありました。結果として、高速道路はここを回避して曲がり、ホテル建設は中止になりました。


2. 自然教育園の特徴

一般的な「きれいに手入れされた庭園や植物園」とは異なり、「自然のありのままの姿(生態系)を保存・展示する野外博物館」である点が最大の特徴です。

①武蔵野の面影を残す「奇跡の森」

都心の喧騒から切り離された約20ヘクタール(東京ドーム約4個分)の敷地には、かつての武蔵野の里山を思わせる落葉広葉樹の森、湿地、池などが広がっています。

②豊かな生物相

園内では、約1,470種の植物、約2,130種の昆虫、約130種の鳥類が記録されています。

③「変化」もそのまま観察する独自の管理

自然教育園では、あえて過度な手入れをせず、植物が自然に移り変わっていく「植生遷移(せんい)」をそのまま見せる工夫がされています。大正時代には針葉樹(モミやマツ)が中心だった森が、時代の変化とともに現在は落葉広葉樹中心の森へと自然に移り変わっており、それ自体が貴重な研究対象となっています。


隣接する「東京都庭園美術館」が美しく整えられた人工美の庭園であるのに対し、自然教育園は「ありのままの自然美」を体感できる場所として、絶妙なコントラストを成しています。都会のオアシスとして散策や森林浴、自然観察にぴったりのスポットです。

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